思春期 子供 特性

思春期の子供の特性

思春期の3つの段階

@思春期初期:心も身体も大人ではないが全くの子どもでもない状態。
A思春期中期:大人と子どもが入り交じりせめぎあう状態。
B思春期後期:身体も大人であることを確かなものとしていく状態。

 

(文部科学省の資料より)

 

私は親の言うことを聞かない

(A:当てはまらない・B:やや当てはまる・C:よく当てはまる)

 

@小学6年生男子 … A:48.7%・B:42.9%・C:7.8%
A小学6年生女子 … A:44.3%・B:46.7%・C:7.5%
B中学2年生男子 … A:35.5%・B:52.7%・C:11.4%
C中学2年生女子 … A:34.1%・B:54.5%・C:10.5%
D高校2年生男子 … A:33.7%・B:56.1%・C:8.6%
E高校2年生女子 … A:36.6%・B:53.8%・C:8.6%

 

(各学年約2千人を対象にした調査・文部科学省の資料(平成14年)より)

 

思春期の子供の心は不安定で扱いにくいモノです。しかし、子供が精神的に自立するためには避けて通れない道です。小学校高学年から中学生にかけて、多くの子供は思春期に入りますが、この時期の子供は大人を否定する時期とも言えます。この時期は、思春期の特性が顕著に現れる時期でもあるのですが、子供は客観的に自分を見つめられるほど成長できていないため、親が何かアドバイスをすればするほど、子供はそれをうっとうしく感じ反発してしまいます。

 

しかし、子供が「今日から私は思春期に入ります」などと宣言してくれる訳ではないため、親は子供が思春期に入る時期を知っておき、思春期に入った子供の不安定さをを理解することが大切です。それを理解せず、感情的に子供を叱ったりしても、建設的な会話をすることは難しいと言えます。

 

高校生になると、思春期であっても中学生の頃よりは、自分を見つめることが出来るようになってきます。色々なことを理解することが出来るため、不条理な世の中で生きている大人たちのことも少しずつ分かってきます。そのため、小学生や中学生の時期に比べると、大人からのアドバイスを受け入れる態勢が出来てきて、親子の関係も上手くいくようにもっていきやすくなります。

 

従いまして、親は思春期の子供にとまどったり悩んだりする必要はありません。子供が思春期の時期だと理解しておけば、思春期特有の子供の変化に対して、親は余裕を持って接することが出来ます。親に余裕があれば、腫れ物にさわるような接し方ではなく、子供をあたたかい目で見守ることができ、子供が正しい方向へ成長していくことを信じてあげることが出来るはずです。

 

なお、思春期の子供は友達との関係が強くなってくるため、その関係を優先するあまり親にウソをつくようなことがあるかも知れません。極端な場合だと、イジメられていても、そのことを親に言えない場合があるかも知れません。しかし、子供が何でも話してくれる訳ではないため、学校生活のことや友達関係を把握しにくい場合もあります。だからといって、執拗に問いただすようなことはすべきではありませんが、日常会話の中で友達関係などを理解するよう努めることは大切です。

 

思春期は、子供から大人へと移行する時期で、自我を確立しようとする時期とも言えます。ただ、心の中で感情などを上手く整理できず、非常に不安定な精神状態になることがあります。それを何とか自分の中で折り合いを付けることが出来ればいいのですが、上手く解釈できずに不安定な状態が続いてしまう場合があります。その得たいの知れない波を乗り越えられずにいると、まわりが心配せずにいられないような変化が子供に現れることがあります。

 

例えば、学校へ行かず、家に閉じこもっていたいと思うようになり、中には母親と一緒に寝たいなど、幼児返りを見せる場合もあります。他には、潔癖症や心配性になったり、神経性腸炎や拒食や過食などの摂食障害になったり、理解し難い突飛な行動を取る場合もあります。

 

もう少し軽いモノでは、「自意識過剰」「選択の回避」「対人関係の失調」「無気力」「否定的アイデンティティ」などです。

 

@自意識過剰:自分の行動や外見などを必要以上に意識している状態。
A選択の回避:どちから選ばなければいけないとき決めることが出来ない。
B対人関係の失調:人(知人・肉親)との適切な関係が取れない。
C無気力:しなければならないことを理解していても行動できない。
D否定的アイデンティティ:好ましいとされる人物を否定し、対局の人物や行動に憧れを抱く。

 

 

 

 

教育を受ける権利

不登校を改善させた方法(トップページ)